堕楽空間

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【ネタばれあり】「CROSS†CHANNEL」クリアしました

こんにちは。グリグリです。

 

最近、新しいゲームの調達と積みゲーの消化が絶賛マイブームです。

PCのデスクトップにも積みゲーのアイコンが少しずつ増えてきておりまして、「あ、次はこのゲームもできる…うふふ…」と至極満悦な生活を送っております。

 

さてそんな折、先週店頭で購入してきたvita用ソフトのCROSS†CHANNELをこの度クリアしました。

 

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クリア時間は多分30時間もかかってないと思います。

 

見た目からお察しの通り、こちらもとはエ〇ゲだったものを全年齢化してコンシューマーに移植した作品となります。

しっかり~For all people~って書いてますしね。

この世に生まれ落ちてから18年間を過ごしていない青少年たちにも配慮した作品でございます。

 

どうやらこの作品、No.1ノベルゲームに数える人もちらほらいるらしく、結構何回も移植していたりするところからも、とても高い評価を得ているんだなということが伝わりますね。

 

以下、若干のネタバレを含みながら感想を言うので気になる人はお気を付けください。

 

 

 

 

 

 

プレイし終わってからの率直な感想は「思ってたよりも素直な作品だったな」という印象でした。

 

「主人公の周辺人物だけを残して生物が消え去った世界で1週間を繰り返す」という物語の設定から、僕は勝手に「張り巡らされた伏線の大回収」とか、「終盤にかけての大どんでん返し」とかそういう強みのある作品であるというイメージを抱いていたのですが、どちらかというとそういうのではなく、真摯に心に訴えかけてくるメッセージ性に重きを置いた作品だったのかなと思います。

 

物語の登場人物は主人公の太一はじめ、全員が心にトラウマや欠陥を抱えた人間たちですが、そんなキャラクター達が必死に普通の人間らしくあろうとする姿は、思春期の心模様をより鮮明に浮き立たせていたように思います。

 

物語全編を通して個人的に一番ぐっときたのは最初のチャプターと実質最終チャプターの名前ですね。

 

最初のチャプターは、群青学院放送部がつけたラジオ名であると同時に、本作のゲームタイトルでもある「CROSS CHANNEL」

これが最終チャプターでは「CROSS X CHANNEL」となります。

 

ループする異世界は2つの世界線の交差点である、と本作の中で語られるタイミングなどで、交差を意味するために「X」はちょくちょく現れました。

太一がほかの部員と接していく過程を見てきたことで、このチャプター名の変化を僕は「十字架が交差した」と解釈しました。

 

「繰り返される一週間を経て、様々な十字架(罪)を抱える太一の世界が、部員たちの各自の世界に交差した」ということを示しているのであろうと…。いや我ながらエモエモですやん…。

 

そして、人によって解釈が分かれるラストシーンですが、個人的には「戻ってきてない」に一票!

というのも、個人的な解釈を貫くとすると、太一と部員たちはあくまで一瞬「交差」しただけであって、ともに手を取って同じ道を進むことは出来ないまま終わっていてほしいのですよね。

 

あのエンディングをどのように評価するかはこれまた人によって考え方が分かれますが、僕は「限りなく美しいバッドエンド」だったと思います。

 

最終的には太一はほぼすべてのキャラクターを壊すことなく互いの底を見せ合って離別したわけですが、結局のところ彼に待っているのはゆるやかな破滅ですから…。

(しかも数名のヒロインはあのエンディング後に幸せな未来を描けるとも限らず…)

 

そもそも、太一が求めていた「ハッピーエンド」にもっとも近かったのはおそらく最初のチャプターなんですよね。誰とも近づかず、でも誰も傷つけずに共に同じ時間を共有できた世界。

本当のハッピーエンドは全員が和解した状態であの結末を迎えることだったんだろうなと思います。でもそれが不可能と悟った太一は、大好きな人たちが壊れないことを最優先してあの選択をしたわけですね。

 

ゲームをはじめてすぐの時はとんだクズ野郎と思っておりましたが、エンディングを迎えるときには、太一お前よくやったな…と思いました。

 

 

 

 

というわけで「CROSS†CHANNEL」、思ったよりもきれいな話だったので、次はPCの「バタフライシーカー」をプレイしていきたいと思います。

こっちはなんかめっちゃ人死ぬっぽい雰囲気を漂わせています。

誤解を恐れずに言うと、うきうきです。

 

では!